PASHTO TRANSCRIPTION in THIS SITE ⇒Wikipedia 狭義のアフガン人と言えばそれはパシュトゥー人のことであり、旧宗主国の都合でアフガニスタン とパキスタンに分断されているにも関わらず、パシュトー語はアフガン国内で最大の話者数を持つ。 彼らはかなり古くからこの地域に土着し、その言語はイラン語派ではあるがペルシャ語から分岐 したものではない。(なお、アフガン国内では民族の如何に関わらず殆どの人間がペルシャ語の 方言であるダリー語を解し、パシュトー語とともにアフガンの公用語となっている) パシュトー語の表記にはアラビア文字が使われているので、ここでは「アラビア語の転写法」との 差異についてのみ述べることにするが、地理的にペルシャの影響が大きく、文字もペルシャ風なの で「ペルシャ語の転写法」と多少話がダブることになる。 パシュトー語にない音に対応する文字はその通りに読まれない。 アラビア「’」字 → 単なる音の区切りとして扱ってもよい アラビア「‘」字 → ↑と同じ アラビア「h‘ 」字 → 【h】で読む アラビア「t‘ 」字 → 【t】で読む アラビア「d‘ 」字 → 【z】で読む アラビア「s‘ 」字 → 【s】で読む アラビア「z‘ 」字 → 【z】で読む アラビア「th 」字 → 単なる【s】音で読まれる アラビア「dh 」字 → 単なる【z】音で読まれる しかし余計な混同を防ぐために転写記号自体は保持するものとする。字体の異なる場合もあるが、 やはり記号は変えない。 アラビア「k」字→(独立形・語頭形のみ異なる) または (同じ) アラビア「y」字→(語頭・語中形のみ同じ) 無い文字は作ればよいが、一部は既にペルシャ人が作ってある。 =「p」 =「g」 =「t# 」 =「z# 」 破擦音は自分達で作った。 =「t$ 」=「ツァ行」 =「d$ 」=「ヅァ行」 隣のインドの影響で反り舌音もある。 =「tレ 」 =「dレ 」 =「rレ 」 =「nレ 」 =「sレ 」(「シャ行」に聞こえる) =「zレ 」=実際は【g】音 =「kレ 」=実際は【g】音 なお、「g」字は現在ではあまり用いられず、専ら「kレ 」字の方を使う。 母音に関してもアラビア語同様に扱えるが、アラビア語よりも母音が多いので特殊な記法も設け られている。実は「y」字はそれだけで【イ】とも【エ】とも読ませることができる。 「y」→「y」 or 「i‡」 or 「e‡」 と臨機応変に転写 ここで【エ】に「‡」を付けたのは、別に【エ】字があるからである。 →「e」 と転写 すると【イー】は2通りに表すことができる。 「i‡y」=「iy」=【イー】 一方「w」字はそれだけで【ウ】とも【オ】とも読まれるので、 「w」→「w」 or 「u‡」 or 「o‡」 と臨機応変に転写 ということにする。なお、「i‡」「e‡」「e」「u‡」字は母音記号扱いなので、語頭ではきちんと「┃」の 後ろに置かねばならない。 なお、「a」記号は伝統的に曖昧母音としても用いられてきたのだが、「曖昧母音」は最近では 特に専用の記号を使うこともあり、当サイトでもこれを「э」と記すこととする。 =【曖昧母音】→「э」と転写 次にペルシャ語の記法の影響で、語末の「h」が【ア】音を示したり、語末の「a┃」直後に読まない 「h」字が付される、といった事が起こるが、これは 語末の読まれない「h」字→「h。 」 と転写 と定めれば、語末の「-ah。 」=【ア】及び、語末の「-a┃h。 」=【アー】のように明示的に表記 できる。これに対して語末の「h’」は曖昧母音「э」の音を示すことになっているので、この場合は 「h’」→「э」+無音の「h’」と見なせば矛盾が無くなる。 語末の読まれない「h’」字→「h’。 」 と転写 また、インドからの借用語などで語末の【エー】【アィ】は「大きい y 」で書かれることもあるが、 (接続形)=(大きい y )→「e ̄」 or 「aY 」 で臨機応変に転写 などということにする。 ある種の女性名詞の語尾は特別に定められた「y」形状の文字を取ることになっており、これは 「эi」音で読む。 /古形=「尻尾付きの y 」→「эy`」 と転写する そしてまた、動詞の活用形においては「y’」の形の語尾が見られるが、これも【эi 】音で読む。 語末の→「-эy´」と転写する お役立ちサイト シカゴ大 DDSA パシュトー語⇔英 辞書英) − 当サイトと転写法が異なるので注意 qamosona.com(英) − 串刺し辞書検索 LEXILOGOS::Pashto Keyboard Online英) − ブラウザ上でパシュトー語を入力 |