TURKISH EXPRESSION in THIS SITE ⇒Wikipedia オスマーン帝国期のトルコ語はペルシア風のアラビア文字で綴られていたが、近代では ラテン文字によるアルファベットで綴られる。当サイトでもそれを使うが、次の変更を行う。 ・ラテン字の上の「 ¨ 」や「 ^」は当サイトでは文字の後ろに付ける。 ・ラテン字の下のひげ状の「セディーユ」は後ろに「っ」を付して表す。 ・「ユムシャック・ゲー 」は「g∪」 と書くことにする。 ・「ドット無しの i 」字は「 すると本サイトのトルコ語アルファベットの全ては a b c cっ d e f g g∪ h i o o¨ p r s sっ t u u¨ v y z a^ i^ u^ 及びその大文字、ということになる。 これで表記規則は終了だが、一般のために発音の仕方を記しておく。といっても単なる 「ローマ字読み」が基本であるから注意点のみ述べる。 母音は「a i u e o」の他に o¨=【唇を丸めた「エ」】(独語「o¨」と同じ カタカナでは便宜上【オ】で記される) u¨=【唇を丸めた「イ」】 (【ュ】のように聞こえる) 等がある。これらの母音は2種に分類される。 後舌母音〜 前舌母音〜 i e u¨ o¨ そしてウラル・アルタイ諸語の多くに見られる所謂「母音調和」のために、借用語か複合語 でなくば一単語中に前舌母音と後舌母音は決して混在しない。 実は前舌母音の前後で「k」「g」は「キャ行」「ギャ行」子音に拗音化している(硬口蓋化)。 従って例えば ke =【キェ】 ko¨=【キョ】 ... ge =【ギェ】 go¨=【ギョ】 ... ik =【イキ】 ek =【エキ】 u¨k =【ユキ】 o¨k =【オキ】 ig =【イギ】 eg =【エギ】 u¨g =【ユギ】 o¨g =【オギ】 のようになる。借用語でしか現れないが、口蓋化を「a」「u」の前でもやりたいなら「^」を使う。 ka^=【キャ】 ku^=【キュ】 ga^=【ギャ】 gu^=【ギュ】 以上の話は「L」にも適用されるが、実は「L」は「暗いL」であり、その対応物は通常の【l 】音 (時にその口蓋化「リャ行」子音)になる。よって「la^」「lu^」において「l 」は通常の【l 】であり、 長い音節でもない。 そして混乱を起こしかねないが、これ以外の場所で「a^」「 i^」「u^」が現れれば長母音【アー】 【イー】【ウー】になる、という決まりもある。しかしトルコ語のアクセントは大抵は最後の音節 にあり、そこでは「^」無しで暗黙の裡に長めの発音になり、実はこれが唯一のトルコ語本来 の長母音であって、明示的な長母音「V^」も借用語でしか現れない。(固有名詞では「^」無し でその他の位置にアクセントが現れ得る) 結局のところ「^」の使用は即ち借用語ということになるのだが、近年では、「^」は廃されるか 省略されることも多いので注意を要する。 その他の拗音的な発音に関しては次の通り。 ・「sっ」=シャ行の子音 「j 」=ジャ行の子音(借用語でのみ使われる) ・「cっ」=チャ行の子音 「c」=ヂャ行の子音 以上の如く拗音に関してはそれなりに充実しているので、特に「y」字が拗音を示すために 使われる、ということもない。例えば「ky」は「キャ」行でなく、単に「クヤ」行の子音である。 だが「y」字の注意すべき点として、これは二重母音を構成できる。 「ay」=【アィ】 「ey」=【エィ】 「oy」=【オィ】... (直後に母音字が無い場合) 単に母音が連続して並んでいるだけなら、日本語同様にそれだけで音節を構成するかの如く 読むだけの話である。 次に、「g∪」はもともと母音間の「g」音が変化し「摩擦するガ行 」になったものが、更に弱化し 今では半母音様となり、それゆえ「軟らかい(ユムシャク)」と呼ばれる。これは次のように扱う。 ・語末或いは子音字の前では前の母音が伸びているように聞こえる。 ・後舌母音「 ・前舌母音「 i e u¨ o¨」の間は「ヤ行」子音に聞こえる。 ・語頭や子音字の直後に「g∪」が立つことはなく読み方も与えられていない。 「v」は前後の環境によっては歯と下唇でなく上下唇で発声される場合もあり、すると「ワ行」 子音っぽく聞こえることもあることとなる。 単語の辞書形は文中では実際には日本語同様に助詞を後接して用いられることになるが、 すると単語末の「p t cつ k」は母音の直前で「b d c g∪(借用語では g)」と有声音化する。 この変化もきちんと明記されるので読む分には問題ないが、知っていないと辞書を引けない、 といったことも起こり得る。 これに関連して、単語末の「z」は【ス】に近くなることがあり、「r」は無声摩擦音化し【シュ】【ス】 といった音に聞こえる。 付録 発音の例 「I・stanbul 」=【イスタ(ー)ンブル】(トルコの首都) 通常の【イ】音は例え大文字でも点を付けて書く。 希臘語からの借用であるので母音調和しておらず、第2音節でアクセントが生じている。 「 日本語の唇を丸めない【う】音は点無しの「i 」「I 」で表されるが、 当サイトでは、小文字は取り消し線で代用する。 「u」の方は欧米の唇を丸めた【ウ】音。 「Tu¨rkiye」=【チュルキイェ】(トルコ) 「u¨」は拗音【ュ】のように読む。 「do¨rt」=【ドルト】(4) 日本では、「o¨」は便宜上【オ】として扱ってよい。 「go¨z」=【ギョズ】(目) 前舌母音「o¨」直前の「k」「g」は拗音化(口蓋化)する。「z」は【ス】に聞こえるかも。 「ekmek」=【エキメキ】(パン) 前舌母音「e」直後の「k」「g」も拗音化(口蓋化)する。 「hazi^ran」=【ハズィーラ(ー)ン】(6月) 長音「^」の例。最後の音節にもアクセントによる長音が生じ得る。 これはアラビア語「h.aziyra┃n」の借用である。 「ka^r」=【キャシュ】(利益) 「k」「g」の後ろの「a^」は拗音で読まれる。これはペルシア語「ka┃r(仕事)」の借用である。 「^」はしばしば省略されるが、そうすると「kar」=【カシュ】(雪)と見分けにくい。 語末の「r」は無声摩擦音化しているが、母音が後置されれば普通の「ラ行」に成り得る。 「la^pa」=【ラパ】(粥) 「L」直後の「a^」は「L」が通常の【l 】音であることを示すのみで長音にはならない。 これは希臘語「λαπασ」の借用である。 「ay」=【アィ】(月) 二重母音の例。 「aile」=【アイレ】(家族) 母音が連続していても多重母音のようには読まない。 「Ertug∪rul 」=【エルトゥールル】(人名、オスマーン I 世の父) 後ろに母音が無ければ「g∪」は先行する母音を長くするかのように聞こえる。 「yog∪urt」=【ヨウルト】(ヨーグルト) 後舌母音に挟まれた「g∪」は殆ど発音されない。 「dig∪er」=【ディイェシュ】(他の) 前舌母音に挟まれた「g∪」は「y」と同様に読めばよい。 「bahcっe」=【バフチェ】(庭) 「cっ」=「チャ行」である。 「cam」=【ヂャム】(ガラス) 「c」=「ヂャ行」の例。 「pasっa」=【パシャ(ー)】(オスマーン帝国の高官) 「sっ」=「シャ行」となる。「s」は単なる「サ行」。 「Japonya」=【ジャポンヤ】(日本) 「j 」=「ジャ行」の例。 付録 お役立ちサイト 東外大言語モジュール::トルコ語 − トルコ語初歩 Turkish Dictionary − 英⇔土辞書 tureng − 英⇔土辞書 官立トルコ言語協会による各種辞書 − 内容はほぼトルコ語だが、音声ファイルが充実 現代トルコ文字入力フォーム(コメントタグ無し) − ブラウザ上で土語アルファベットを入力 LEXILOGOS::Turkish Keyboard Online − これもブラウザ上で入力できる(↑はFxとかでは動かないっぽい) |