ARMENIAN TRANSCRIPTION in THIS SITE
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当サイトでは、古典アルメニア語のアルファベットの文字の各々に次のような記号を
割り振って転写を行う。

 a o o~    i e e~    э

  k   kh   g     χ
 t#  t#h  d#                 y
  t   th    d             n    l  l
 t$  t$h  d$
 s#      z#
  s       z      h           r  rr
  p   ph   b      f   v    m   w

・「e」=【広口のエ 】  「e~」=【狭口のエ 】(より古くは「ey」だった)
・「o~」=【オ】(元々「aw」だったが【オ】に変化したものを示すべく中世になって導入)
 「o」も同じ音だが、「ow」=【ウ】のようにも使われる
・「э」=「曖昧母音」(語頭でのみ記されるが、口語ではしばしば
 子音連続を避けるのに挿入されるが、多分コーカサス諸語の影響)

・「rr 」=「激しく震えるルラ行 」  「r」=【英語の r
・「l 」=詳細不明

・「 h 」=子音「 」が気息を伴った音
・「 # 」=子音「 」の開拗音
 「t# 」=「チャ行」  「d# 」=「ヂャ行」
 「s# 」=「シャ行」  「z# 」=「ジャ行」
・「 $ 」=子音「 」に対応する破擦音
 「t$ 」=「ツァ行」  「d$ 」=「ヅァ行」

・「χ」=「摩擦のカ行
・「f」=普通の【f】だが、中世になって外来語等のために導入された


以上で転写規則は尽きているのだが、厳密を期する為にアルファベットの実際の形
も示しておく(大文字と小文字を併記する)。

 Aa=「a」  Oo=「o」   VOvo=「o~ 」
 Ii=「i 」   Ee=「e」   Eyey=「e~」
 Shwashwa=「э」

 Yy=「y 」  Ww=「w」

 Kk=「k 」  Khkh=「kh 」   Gg=「g 」  xx=「χ」
 Tjtj=「t# 」  Tjhtjh =「t#h 」  Djdj=「d#
 Tt=「t」  Thth=「th 」  Dd=「d 」
 Tsts=「t$ 」  TShtSh=「t$h 」  Dzdz=「d$
 Sjsj=「s# 」             Zjzj=「z#
 Ss=「s」              Zz=「z 」  Hh=「h 」
 Pp=「p 」 Phph=「ph 」  Bb=「b 」  Ff=「f 」 Vv=「v」

 Nn=「n 」 Mm=「m 」
  L l=「l 」  Γγ =「l 」  Rr=「r」  R trillr trill=「rr

現代語においては、次のような差異が生じている。(「西」は西部方言)

・「e~」→「e」=【広口のエ】(語尾では「e~」の方を使う)
・「ea」→【ヤ】  「eo」→【ヨ】  「e~ow」→【エユ】  「e~i 」→【エイィ】
 「iw」→【ユ】  「iow」→【イユ】  「e~o~」→【唇の丸いエ】  「ia」→【イヤ】
・語頭で「e~」→【ィエ】  語頭で「o~」→【ヴォ】  語頭で「iw」→【ユ】
・語尾で「ay」→【ア】  語尾で「oy」→【オ】  語尾で「eay」→【ヤ】

・「w」→【v】 / 母音内で【ウ】
 ただし語頭及び【ov】音では「v」字を使う
 子音直後かつ母音直前で「ow」=【v】
・語頭で「y」→【h】
・「l 」→「喉彦で摩擦するガ行

・「k」→「放出音の k 】/(西)【g】  「g」→(西)【気息を帯びた k 」
・「t」→「放出音の t 】/(西)【d】  「d」→(西)【気息を帯びた t 」
・「t# 」→(西)「ヂャ行」
・「t$」→「放出音の ts 」/(西)「ヅァ行」  「d$ 」→(西)【気息を帯びた ts」
・「p」→「放出音の p 」/(西)【b】  「b」→「気息を帯びた p」



付録 お役立ちサイト

 LRC Classical Armenian Online − 古典語入門
 LEXILOGOS::Armenian Keyboard Online − ブラウザ上でアルメニア語を入力できる



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